五大奉仕の定義
ロータリーの五大奉仕部門は、ロータリー・クラブの活動の哲学的および実際的な規準である。
- 1. 奉仕の第一部門であるクラブ奉仕は、本クラブの機能を充実させるために、クラブ内で会員が取るべき行動に関わるものである。
- 2. 奉仕の第二部門である職業奉仕は、事業および専門職務の道徳的水準を高め、品位ある業務はすべて尊重されるべきであるという認識を深め、あらゆる職業に携わる中で奉仕の理想を生かしていくという目的を持つものである。会員の役割には、ロータリーの理念に従って自分自身を律し、事業を行うことが含まれる。
- 3. 奉仕の第三部門である社会奉仕は、クラブの所在地域または行政区域内に居住する人々の生活の質を高めるために、時には他と協力しながら、会員が行うさまざまな取り組みから成るものである。
- 4. 奉仕の第四部門である国際奉仕は、書物などを読むことや通信を通じて、さらには、他国の人々を助けることを目的としたクラブのあらゆる活動やプロジェクトに協力することを通じて、他国の人々とその文化や慣習、功績、願い、問題に対する認識を培うことによって、国際理解、親善、平和を推進するために、会員が行う活動から成るものである。
- 5. 奉仕の第五部門である新世代奉仕は、指導力養成活動、社会奉仕プロジェクトおよび国際奉仕プロジェクトへの参加、世界平和と異文化の理解を深め育む交換プログラムを通じて、青少年ならびに若者によって、好ましい変化がもたらされることを認識するものである。(標準ロータリー・クラブ定款第5条)
この定義は当初、2007年規定審議会において、四大奉仕として採択された項目ですが、2010年規定審議会において、さらに第5項目の新世代奉仕が追加となり、五大奉仕となっています。ロータリーの哲学(奉仕理念) と奉仕活動の実践の両面からの基準となっています。
- 第一項ではクラブ奉仕の目的を、クラブの機能を充実させるためにクラブ内で会員が取るべき行動であると規定しています。
- 第二項では「綱領」の中で述べられている職業奉仕の目的を再掲すると同時に、ロータリーの奉仕理念に基づいて事業を営むことが「会員の役割」として明記されています。職業奉仕における「クラブの役割」という文言を、定款上で削除したことにも大きな意味があります。
- 第三項では現行の「綱領」には直接記載されていない社会奉仕の定義が明記されています。その対象をクラブの所在地域または行政区域内に限定しています。
- 第四項「ロータリーの綱領(目的)」とはかなり異なった定義となっています。
「他国の人々を助けることを目的としたクラブのあらゆる活動」はWCS(世界社会奉仕)を念頭に置いた表現だと考えられ、WCSを国際奉仕の活動の一部として正式に認めたものと考えられます。さらに国際理解、親善、平和を推進するためのすべての活動をこれに加えることによって国際奉仕の活動の場を広げた解釈となっています。 - 第五項では指導力養成活動、社会奉仕プロジェクトおよび国際奉仕プロジェクトへの参加、世界平和と異文化の理解を深め育む交換プロジェクトを通じて、青少年ならびに若い成人によって、好ましい変化がもたらされるとしています。