決議23-34とは

決議23-34は、「社会奉仕に関する1923年の声明」として『手続要覧』に掲載されています。
一般的に決議23-34といわれているのは、これが、1923年に開催されたセントルイス国際大会に提出された第34号議案であったからです。
1923年に採択されたこの決議の原文は「綱領に基づく諸活動に関するロータリーの方針を再確認し、国際ロータリーとロータリー・クラブにおける今後の手引きとなる原則を定める件」となっています。決議23-34はロータリーの綱領に基づくすべての実践活動に対する指針であると同時に、ロータリーの二つの奉仕理念をロータリー哲学として確定したドキュメントなのです。
決議23-34のことをロータリーにおけるバイブルとか般若心経に例える人がいます。ロータリーは宗教ではありませんから、その例えは当を得ないとしても、決議23-34がロータリーにとって極めて重要なドキュメントであることは間違いのない事実です。

  • 決議23-34の第1条には、
    『ロータリーは、基本的には、一つの人生哲学であり、それは利己的な欲求と義務およびこれに伴う他人のために奉仕したいという感情とのあいだに常に存在する矛盾を和らげようとするものである。この哲学は奉仕― 「超我の奉仕」の哲学であり、これは、「最もよく奉仕する者、最も多く報いられる」という実践的な倫理原則に基づくものである。』と、『ロータリーの奉仕理念』が説かれています。
  • 第2条には、ロータリー・クラブの役割について、
    ①奉仕の理論を団体で学ぶこと
    ②奉仕の実践例を団体で示すこと
    ③奉仕活動の実践を個人で行うこと
    ④ロータリーの奉仕理念と実践を一般の人に受け入れてもらうこと
  • 第3条には、国際ロータリーの役割について、奉仕理念の育成と普及、クラブの拡大、援助、管理と情報伝達およびクラブ運営と社会奉仕活動の標準化。
  • 第4条には、ロータリー運動は単なる理念の提唱ではなく、実践哲学。奉仕するものは行動しなければなりません。
  • 第5条には、クラブの自治権、クラブが地域社会に適した奉仕活動を選ぶ絶対的権限を持っています。但し、ロータリーの綱領に反したり、クラブの存続を危うくするような活動を禁止しています。
  • 第6条には、社会奉仕実践の指針として、他と重複する奉仕活動の禁止、大規模活動の制約、宣伝目的の活動の禁止、奉仕活動の原則は個人奉仕であり、クラブが行う活動はサンプルに過ぎないと記載されています。

(出典:ロータリーの源流RI2680地区田中毅PDG)